沖縄の釣りまとめ(季節別・月別)
こんにちは。管理人モソです。
今回は、沖縄の季節別(月別)の釣り情報をまとめてみました。ざっくりと、どのような釣りが楽しめるかを、気象条件や花の開花とともに紹介しています。

【新暦と旧暦】
沖縄は古来からの行事、特に先祖供養などは旧暦(太陰暦)で行われています。旧暦は月の動きによるものであり、潮汐の動きも月の満ち欠けに関連しています。このことから、新暦よりも旧暦を意識したほうが良いです。
また、沖縄でユンジチと呼ばれる閏年には面白い釣りができるといわれます。
しかしながら、旧暦表示はわかりにくいので、この記事では新暦をベースにお話を進めております。
【季節と魚】
沖縄ではクロダイ類(ミナミクロダイ)やカーエー(ゴマアイゴ)を除いては、基本的に釣れるシーズンが限られている魚が殆どです。寒さに弱い熱帯性の魚は冬場は深いところに移動しがちで、タチウオのように比較的涼しい水温を好む魚は夏場は釣りにくくなります。とはいえ、ベイト(餌)の群れ方次第では季節関係なく釣れるケースもあります。


【4月の沖縄の釣り】
旧暦3月ごろ。沖縄は若夏(うりずん)の時期を向かえ、じきに蒸し暑い季節を迎えます。冬の透明度が高い時期に繁茂する藻が減り、岩礁や砂地の釣りがしやすくなります。

水温も上がるので、深場に落ちていた浅瀬の魚も、浜やリーフ内に戻ります。

旧暦3月3日は浜下りという身を清める行事にあたり、同時に潮干狩りやウェーディングを楽しめます。まだ春の嵐(二月風廻り:ニングヮチカジマーイ)が残っているので、気象条件や潮汐には十分気をつけてください。
早ければ4月下旬に入梅します。梅雨の最初の頃はシトシト降る感じです。
【5月の沖縄の釣り】
旧暦4月ごろ。ゴールデンウィークでにぎわう時期ですが、入梅の時期でもあります。本島北部では赤いデイゴや、白いイジュの花が咲きます。
蒸し暑い日が続きます。雨が多くなるので河口周辺のポイントは濁り気味となります。

ニシン目ニシン科のミズンという小魚の産卵が始まりますが、近年は夏ごろに産卵する群れもいるようです。ミズンそのものを釣るだけではなく、朝夕に大規模なナブラを発生させるのでルアーで狙うこともできます。
また、アジサシという渡り鳥が北上する時期で、シラス(ミズスルルを中心とした小魚)が沸くようになり、ミズンと同様なナブラや、鳥山を発生させるようになります。


ボートエジングという、アカイカ型アオリイカ狙いの釣りがハイシーズンです。引きの強い大型のアオリイカが狙って釣れるうえ、ポイントも近いので気軽に楽しめるということで近年人気の釣りとなっています。
【6月の沖縄の釣り】
梅雨真っ只中となり、釣行は天気との相談となります。
特に梅雨の終わりごろには大雨が降る傾向があり、河川まわりでの釣りでは、鉄砲水に注意が必要です。この大雨を利用し、渓流の人気魚オオクチユゴイは、より上流へ遡上するようになります。

通常、6月23日には梅雨明けします。6月23日は沖縄戦での組織的戦闘が終了した日(慰霊の日)にあたりますので、慰霊の日の梅雨明けには不思議な力を感じます。

梅雨明けすると夏至南風(カーチベー)という強い湿った南~南西の風が、北上した梅雨前線に向かい吹き荒れます。ボートフィッシングでは南向きの港を中心に、出船できない場合もあります。
【7月の沖縄の釣り】
夏真っ只中、観光シーズンとなります。夏休みもはじまるので、観光客も多く訪れます。航空券や宿が高くなりがちです。
梅雨明けから始まる夏至南風は、1ヶ月近く続きます。

魚種が多く、初心者でも楽しめるカゴ釣り、サビキ釣りが楽しめるシーズンとなりますが、あまりにも水温が高すぎると魚もバテて低活性となります。また、釣り人も熱中症に注意する必要があります。

カゴ釣りなどで岸から狙えることも。
この頃からミーイチャーと呼ばれる小さなアオリイカが見られるようになりますが、後のシーズンに響くのでこの時期のエギングはあまりオススメしません。
台風シーズンが始まります。
【8月の沖縄の釣り】
気温、水温が高すぎて魚も人もバテ気味です。リーフでの立ち込みもお風呂のように感じることがあります。
強い日差しにより植物プランクトンが沸き、河口周辺を中心に赤茶けた濁りが出ることがあります。より水温の低い場所を探すと良いです。
また、夕涼みしながらブッコミ仕掛けでタマンを狙うのも楽しい季節です。

渓流の涼しい場所に群れるオオクチユゴイ釣りも熱いですが、ハブや急な雨の鉄砲水に注意してください。

【9月の沖縄の釣り】
気温はまだ高いですが、徐々に海水温が下がります。バテ気味だった魚達も徐々に高活性となります。南風が徐々に東よりになります。夏休みも終わるので、観光シーズンを避けての釣りがやりやすくなります。

9月の終わり頃から、風が北寄りに近くなります。
年中釣れるキス釣り(ホシギス)や、ルアーでのメッキ狙いが特に好調な時期を迎えます。魚の活性が高くなるので、初心者の方が釣りを始めるにも良い季節です。



早ければ1kgクラスのアオリイカが上がるようになり、これから本格的なエギングシーズンを迎えます。
【10月の沖縄の釣り】
まだまだ熱い沖縄。半袖で過ごせる日が殆どですが、10月の終わりごろには朝晩涼しさを感じるようになります。
釣り魚種の多さ、活性(釣りやすさ)、快適さで言えば最も良い釣りシーズンだと思います。新北風(ミーニシ)という季節風が吹きはじめ、サシバなどの鳥が渡ります。
北よりの風の時は、ドン深の海岸線で南下するシイラを狙えますが、事故も多いので天気予報や安全管理は十分に注意してください。

旧暦の9月ごろから冬の潮になり、夜間の干潮時に大きく潮が引くようになります。
【11月の沖縄の釣り】
沖縄といえど朝晩は長袖が必要な季節となります。ススキの穂が出現します。

魚の活性はまだまだ高く、ルアーフィッシング、キス釣り、エギングなど様々な釣りが楽しめます。特にエギングは数、型の両方を狙うならこの時期が最良ではないかと個人的には思います。
ミズスルルなどの「シラス」によるナブラシーズンは11月で落ち着きますが、各地でミズンの群れが見られるようになります。

【12月の沖縄の釣り】
時折半そでで過ごせる陽気の日もありますが、沖縄とはいえ肌寒く感じます。

浅瀬の魚が徐々に深いところに落ちるので、リーフまわりを中心に釣りづらくなります。


釣りものは陸っぱりではエギング(アオリイカ、コブシメ)、クロダイ、タチウオ、マゴチなどに絞られるようになります。
沖釣りは50m以深が好調となり、流し釣りやジギングでの底物狙いに良いシーズンとなります。
【1月・2月の沖縄の釣り】
特に釣りものが少ない時期で、季節関係なしに楽しめるクロダイ釣りが中心となります。

エギングはスレた個体も多くなり、沖合いから入ってくるアカイカ型アオリイカ狙いが中心になってくるようです。アカイカ型は個体が大きく、普段沖合いにいるためスレていませんが、潮廻りやポイントが限られるようです。

気温が低く、強風と相まって体感気温はより低く感じます。数年に1度、寒波の影響で浅瀬では魚が仮死状態になったり、標高の高い場所では霰が降ったりします。 2月は日照時間が特に少ないです。
沖縄本島北部の標高が高い場所を中心に、桜(ヒカンザクラ)が咲きはじめ、桜前線が南下します(3月初旬まで)
管理人オススメの釣りものはマゴチ(ミナミマゴチ)で、本土では夏の釣りものとして知られますが、沖縄では冬に大型が釣れます。
【3月の沖縄の釣り】
徐々に水温が上がりはじめますが、透明度の高い時期でもあり海岸線にはアーサ(アオサ:ただし食べられないもの)が生えて釣りにならない場所もあります。

旧暦2月にあたると、「二月風廻り(ニングヮチカジマーイ)」という春の嵐が発生します。風速20m/sに達するプチ暴風で、死亡事故も起きていますので、天気予報だけに頼らず、現地の天候変化に注意しましょう。
三寒四温で暖かい日が増えるので、リーフの魚が徐々に浅瀬へ戻るようになります。
アオリイカやコブシメの産卵時期のようです。
【こちらもオススメ】

