Release: 2018/07/21 Update: 2019/04/16

【多良間ブルー】空とぶ図書館in多良間島 講師&釣りしてきたよ

こんにちはモソです。

毎度ご依頼いただいている沖縄県立図書館「空とぶ図書館」の講師として多良間島へ出張させていただきましたよ。

 

 

台風10号が迫る沖縄。

那覇-宮古-多良間の行きの飛行機は心地よいフライトのターボプロップ。

 

朝イチの便なのでどちらかと言えば観光客よりも帰省客が多い感じです。

さらに宮古-多良間島での利用者は工事関係者などが多かったです。

 

 

先島の海は特に美しく、窓から見えた海は感動的でした。図書館さんが撮影したのは、比較的赤土流出が多い宮古島の与那覇湾。コチポイントとして知られています。

(今回は窓側ではなかったので、私の写真なしです・・・)

 

 

そんな感じで降り立った多良間島。

農業と畜産の島とのことで、降り立つとほんのりと牛のにおいが(笑)

 

荷物は運搬車両横付けスタイル

 

教育委員会の方が迎えに来てくれ、私は講演の時間まで釣りを・・・

島の南側にある多良間漁港へ。

 

キタキタキタ!!

多良間ブルー!!!

美しすぎる!!!

 

 

ひょっこりとウミガメが。

 

 

人慣れしているのか、声を出してもなかなか逃げません。

 

釣りのほうはというと、小潮まっ昼間の”魔の時間”

釣り船の経験上、11:00~13:00は太陽が真上から注ぐのであまり釣れません。

そんな中ヒットしたのは、イッテンフエダイと思われる若魚

 

 

イッテンフエダイはヒシヤマトビーと言い、大型になると赤みを帯びます。

ヤマトビーと呼ばれるニセクロホシフエダイに比べ背中の黒斑が小さく、シガテラ中毒魚としても知られます。

食べないほうが無難です(シガテラに当たった経験者です)

 

その後もポイントを変えたりしましたが、魔の時間はやはり辛い。

一度だけ美しいカスミアジの1kgくらいの個体のチェイスがありました。

釣りたかったなぁ・・・

 

 

【中の人、キャリア教育の講演をする】

釣りばかりしているわけではなく、釣りの講座のほか、多良間村の小中学校で講演をさせていただくことに。そもそも、キャリア教育が何かというのがわからなかったので、私の経験談と考えをいろいろと。

 

あまりにも多岐に渡ったので感想文書くの苦労しただろうな・・・と思いつつ、生徒さんたちの表情を見ながら話題を考えてトーク。

・起承転結はPDCAサイクルに置き換えられること。

・PDCAサイクルを意識しているので、さまざまな事にチャレンジできていること。

・漫画(ドラゴンボール)を例にPDCAサイクルを説明。

・夢を持ってもってほしいこと・・・私が中学の時に漫画らしきものは描いていたものの、その時は無理だと思っていた。でも、30半ばで突如描き始めて現在に至ること。

・夢や目標はその時々で変わるが、目標達成にもPDCAサイクルが役立つこと。

・人を笑わせたり喜ばせたりすることをお金に替えることで仕事が生まれること。就職だけが進路ではなく、起業という手があること。

・多良間島に来て感動したこと。大切にしてほしいこと。

などをお話させていただきました。

 

まとまりのない話でしたが、子供たちのこれからに何か役立てればいいですね。

また、校長先生が釣り好き&サンゴの研究者とのことで、話しが盛り上がりました。

 

 

【すかさず釣りへ】

その後は夜の釣り講座まで釣り。島の北側にある前泊港へ。

 

ハンドメイドルアーに一度いいアタリがあったのですが、ダツっぽかったです。

悠々と泳ぐカスミアジ(2kgくらい)を見かけましたが、あれを釣りたかったなぁ・・・

 

まったりと時間が流れます。

空を見上げる余裕もなかった毎日。贅沢な時間でした。

 

島の北側の海は単純なサンゴ礁ではなく、海草も生えています。

こちらの浜でもカスミアジ、しかもデカいを見かけましたが、食い気がなくタイムアップ。

 

 

 

釣査(調査)結果をイラストにまとめて、多良間版釣りトークの準備を。

 

19:00でも明るい多良間島。

島のまわりがリーフであることや、泳ぐ子供が多いこと。その安全管理について。

また、島には漁業があまり発達しておらず(製氷設備などがない)、お祝い事では島の人が自ら魚を取ってくる島という事がリサーチできたので、海に入るときの安全管理や危険生物について。

また、ヒラアジ類カーエー(ゴマアイゴ)の魚影が濃いとのことなので、これらの魚についての解説を行いました。

私はカーエー釣りの経験はありませんが、魚の形態や生態から、なぜ川のない多良間島でカーエー(川アイゴの意味)が釣れるのか。そのメカニズムを解説させていただきました。

 

ロウニンアジ(GT)の魚影もかなり濃いらしく、成長に時間がかかる割に食べてもさほど美味しくない魚なので、リリースしてGTフィッシングなどの観光につなげてみるのも良いかもしれないというご提案もさせていただきました。

 

講習では、毎度安全管理としてライフジャケットの重要性を解説させていただいています。

釣り&高校の先輩でもある赤侍さんのサイトにて、海難事故での救助活動が紹介されています。こちらも是非ご覧いただきたいと思います。

【SUP遭難】釣り船で救助。水難事故注意喚起

 

 

終了後は教育委員会の皆さん、中学校の先生方と打ち上げへ。

ウワサのオトーリ(笑)

解散後も図書館の皆さんとちょっとした打ち上げ。

図書館の皆さんも、実はお付き合い長かったりするので、話しが盛り上がります。

 

【釣り人の朝は早い】

多良間島に来たからには、多良間サイズを釣って帰りたい。

05:30起床。宿から徒歩10分ほどのところにある前泊港へ。

 

気分はコレですが・・・

 

しかし釣り人の血が騒ぐのです。

もちろん安全管理を徹底のうえ、無理しない範囲でまったり釣り開始。

 

台風10号が接近していましたが、海が荒れているわけでもなかったので、港内でルアーをキャスト。

台風を察知して港内に小魚が逃げる→大物が入るという想定です。

また、港内にロウニンアジやカスミアジの回遊が多いという情報もいただいています。

 

ハンドメイド版MZ10。私が作るルアーで一番の自信作です。

 

小潮、しかも干潮の朝マズメ・・・

時間だけが過ぎます(涙)

 

多良間サイズ、出ず・・・

 

 

 

帰り道、すれ違う島の人が軽トラックを止めて「おはよう。釣れたね?」と声をかけてきます。

島の人のフレンドリーさは他の島の群を抜いています。

 

 

宿は夢パティオ多良間という、コテージ型?の施設です。

 

島のおばちゃんたちが早起きして作ってくれた朝食がとても美味しかった!

シャワーを浴びて、コテージのソファーでエアコンにあたりながら、時間までまったりウトウト。

これもまた贅沢な時間でした。

 

 

【小学校で釣り講座】

そして私は多良間小学校へ。

こちらでは写真を撮っていませんが、釣りの安全管理や子供たちの質問に答える形で授業。

釣り好きの少年もいれば、全く釣りをしておらず、用語もまったくわからない女の子も。

 

「釣り糸と針だけでも釣れますか?」という質問は原点回帰で、私が釣りをしはじめた小学校5年生の頃も、釣り竿なしで糸と針、オモリとちょっとした餌で釣っていたのです。

また、「でっかいアイゴを釣りたい」という話も、カーエー(ゴマアイゴ)の形態から生態をベースに、魚の側から考える釣りの仕掛けを紹介しました。釣りは竿やリールから考えがちですが、魚の生態を知り、餌や釣り針から考えれば、道具の組み立てができます。魚の側から考えるのです。

 

図書館には酒造メーカーからの寄贈品が。

オトーリは社会貢献にもつながっているのです(笑)

 

なお、拙著ラッキーキャッツルアーフィッシングスクールは、多良間村図書館、多良間中学校、多良間小学校の図書室へそれぞれ寄贈させていただいています。

【釣り漫画】ラッキーキャッツルアーフィッシングスクール 沖縄のルアー釣り漫画

島の中では有名な漫画家になれそうな気がします(笑)

 

 

 

 

 

小学校での講習が終わり、多良間島コミュニティ施設の会場で釣りの何でも相談。

 

平日昼間ということで来場者は少なめでしたが「これから釣りをはじめたいが何がオススメ?」「見えているイカを釣りたい」とという質問にお答えしました。

初心者にオススメな釣り、最初の1本を買うという前提でエギングをオススメしました。

餌釣りの道具は餌釣りしかできませんが、エギングタックルならルアーもできますし、やろうと思えば餌釣りもできますから。

 

こうして空飛ぶ図書館は終了の時間。

インターネットの光回線が入るとの事で住民説明会へと移行しましたが、まさかの友達の友達に出会う(笑)沖縄狭いです。

 

そして島を離れる時間に。

台風の影響で飛行機が飛ばないのでは?という心配がありましたが、早い便に切り替えてもらい、無事帰宅できました。

無事那覇についた時には、疲れ.comでした・・・

 

 

【多良間島はこんな所だった】

人口1200人ほどの多良間村。

基本的に農業と畜産の島で、子牛の生産拠点になっているそうです。

また、島のあちこちにヤギと猫がいます。ヤギは沖縄では食用になります。

猫は増えすぎて対処に困っているようです。

 

四方を美しい海に囲まれていますが、漁業は盛んではなく、製氷施設もありません。

常食にする魚は宮古島本島から入荷しているのだとか。

 

【木を大事にするという習慣】

そして多良間島はとにかく海が美しい島でした。砂も真っ白です。

 

海が美しい理由は、実は陸地と島の人の習慣と意識が関係ありました。

教育委員会の方のお話によると、多良間島では「木を植える」習慣があり、建材や防風林として用い、木を大事にしているそうです。

 

島の土質は沖縄本島南部や津堅島で見られる島尻マージですが、畑の境界にも防風林があり、それが赤土流出対策にもつながっているのです。

なので他の島と違い、真っ白な砂浜が広がっています。

他の島はちょっと赤茶けた砂浜も多いのです。

 

小学校のグラウンドも芝生。

管理は大変ですが、赤土流出対策に一役買っています。

 

小学校には残念ながら虫の食害で枯れてしまったそうですが、センダンの大木がありました。

体育館はセンダンの木をよけるように設計されたそうです。

さすがは木を大事にする島。

 

島の人達の「木を大事にする」風習により、美しい海が守られているのだと思います。

また、漁業が盛んではなく、祝い事があれば島の人達で取るという風習があるとのこと。

その環境を維持するうえでも、木を育てることがつながっています。

 

【悩まされる漂着ゴミ】

一方で島は漂着ゴミに悩まされていて、国内外からのプラスティックごみや流木が流れ着いています。

処理が間に合わないそうです。

私が見た限りでは流木に関してはアクアリウムや建材としての商材にもなりうるので、多良間島の新しい資源としても活用できるのではないかと思います。

流木はアクアリウム業界で、結構いい値段するのです。

この流木なら店頭で1500円前後するのではないでしょうか。

落ちている流木が、私の脳裏でお金に換算されます(笑)

 

光回線の導入でネット環境も充実しますし、流木のネット通販事業なども行えるのではないかと思います。

島から若き企業家が出てくれるといいなと思いました。

 

【島んちゅが最高!】

そして島の方のフレンドリーさも最高でした。

釣り人は気さくに色々なことを教えてくれますし、私より先に挨拶してきます。

島の人の温かさはとても良かったですし、教育委員会の皆さんや先生方には、釣り場への送迎などとてもお世話になりました。

また、帰り際にサプライズなプレゼントがありました。これはまた別の機会に。

 

 

【また行くぞ多良間!】

今回私は小さいの1匹に終わってしまったのですが、良い潮の時にさらにしっかりした道具を持っていけば、かなり良い釣果に恵まれる環境だと思います。

次回は大潮の日に行きたいな(・・・などと図書館の皆さんにお願いしてみます・笑)

 

一方で島外から来た人が、良い釣り環境を汚すことがないよう、これからも釣りが楽しめる美しい島をまもっていただきたいと願い、今回の多良間島レポートとさせていただきます。