カワセミの止まり木に絡まるルアー
こんにちはモソです。
那覇市環境保全課より写真提供いただきました。
国場川流域、マングローブ林の様子を紹介します。
カワセミの止まり木にルアーが・・・
2017/3/22撮影
2017/3/31撮影
2017/2/22撮影
2017/2/8撮影
カワセミの止まり木付近に多くのルアーが絡まり、危険な状態になっていることがわかります。
環境保全家のKさんが回収してくれました。
すごく頭の痛い問題ですね。
木にひっかかったり根掛りしたり、ライン切れもゴミになり、生き物への危険を伴ってしまいます。
ちなみに、国場川のマングローブ林周辺はラムサール条約登録の湿地(漫湖)でもあり、鳥獣保護区になっています。
鳥獣保護区周辺では釣りの規制はないとのことですが(取材関係で環境省沖縄事務所へ確認したことがあります)、野鳥の会や国場川を利用する人たち(カヤックなど)の自主ルール制定に向けた会議が年に数回行われています。
カワセミという鳥
この美しい「カワセミ(翡翠)」という鳥ですが、実は国場川をはじめ安里川、安謝川、ガーブ川などで普通に見ることができます。しかし警戒心がものすごく強く、清流の鳥というイメージがあるため、地元の人もほとんどカワセミがいることを知りません。
実は都市河川の今後を考える住民説明会で、県の河川関連の上の方も「カワセミがいるの?」と言うほど知られていないのです。
国場川の漫湖はラムサール登録湿地でもあるのでさまざまな鳥が集まりますが、街中の川でもカワセミのほか、サギ類(ダイサギ、チュウサギ)、バン、時にはミサゴなどが都市河川上空を舞うことがあります。
都市河川の水質が回復したというプラス面、または都市部に追いやられているというマイナス面をあらわしているものでもあります。このように都市化した鳥をそのまま「都市鳥(としちょう)」と言うらしいです。
ちなみに、写真のカワセミは少なくとも2個体いることがわかります。
くちばしが全部黒いのがオス、下側がオレンジはメスです。
環境負荷を減らす釣りを
正直に言うと、釣りは自然に負荷をかける遊びです。
どんなにきれいごとを言っても、必ず負荷がかかります…。
最近では魚がかなり少なくなり、ピンポイントを狙ったり、ボトム(底)を狙わないとなかなか釣果があがらない時代になりました。小魚すら減った感じがあります。私がルアーをはじめた20年前からするとですね。もっと前はもっと魚がいた記憶があります。
ピンポイントの釣りをするために仕掛けをロストし、さらに環境負荷を与え、さらに釣れなくなる。この悪循環の中にいます。
ゼロまでは持っていけないかもしれませんが、負荷を減らすためにも何らかのルール作りが必要なときなのかもしれません。
河川まわりで釣りをしていて「カワセミを見たことがない」という人がいるなら、観察眼が不足しています。
釣具と釣果だけを見ていては、本当に良い釣り人とは言えません。
周囲に目を配り、誰よりも河川の魅力を知っている。それを伝えることができる。
そういう釣り人が増えれば、負荷はかなり減らせるのではないかなと思います。