Release: 2019/11/05 Update: 2019/11/05

【罰則あり】知らなかったでは済まないかも。沖縄の釣りや海遊びに関する法律やルール

こんにちは。モソです。

先日、沖縄県議会において「沖縄県希少野生動植物保護条例案」が可決しました。このニュースに関連し、本日は、沖縄における釣りに関する法律や条例を紹介します。

【漁業法及び漁業調整規則】

文字通り漁業に関するルールを定める法律です。

漁業法が漁業のルールの大枠を定め、各都道府県の海域(海区)にあわせて、漁業調整規則を定めています。

釣り人に関わるものとしては、「使って良い道具(使ってはいけない道具)」「獲ってはいけない獲物」を定めています。5年ごとにルールが見直されます。

漁業法はかなり古い法律とのことですが、2018年12月に約70ぶりの改正が行われ、漁業権侵害(獲ってはいけない獲物を密漁することなど)では、これまで罰金20万円だったものが、 罰金 100万円にひきあげられています。

また、昨今のニュースでは、ウナギの稚魚密漁について暴力団等の資金源になっているとのことで、罰金3000万円への引き上げが検討されているとのことです。

参考:沖縄県水産課

【文化財保護法】

この法律には「天然記念物」に関する定めがあります。

有名どころでは国指定特別天然記念物のヤンバルクイナやイリオモテヤマネコなどが有名ですが、実は沖縄の海岸に生息するオカヤドカリ類(アーマン)が、国指定天然記念物に該当しています。

オカヤドカリ類は以前からペットとして飼育されていた経緯があるため、一部業者には捕獲許可が与えられていますが、業者が辞めたり死亡したりすると、今後は捕獲できなくなるとのこと(養殖したオカヤドカリ類が流通)。

オカヤドカリ類は釣り餌に有効という話もありますが、通用したのは本土復帰以前の話。現在は違法行為となってしまいます。

参考:琉球大学博物館・風樹館データベース

【 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)】

2005年に制定。特定外来生物に指定された動植物を「移動」「販売」「飼育」「野に放つ」「輸入」すると、個人で懲役3年以下または罰金300万円以下、法人(企業など)で1億円以下の罰金が科せられます。

釣りに関してはオオクチバス(ブラックバス)やコクチバス、ブルーギル、ガー全種(アリゲーターガーなど)が該当します。

なお、釣ったその場で放流する「キャッチ&リリース」は、野に放つには該当せず、外来生物法においては違法行為となりませんが、各都道府県条例で定めがある場合があります。

【キャッチ&リリース禁止条例】

沖縄県には本条例はありませんが、秋田県や滋賀県などで制定されている条例です。外来生物法で規制されていないバスフィッシングにおける 「キャッチ&リリース」について規制する都道府県条例となっています。

また、漁業調整規則でキャッチ&リリースを規制している都道府県もあります。

沖縄から遠征する場合、各都道府県の条例を確認する必要があります。

参考:キャッチ&リリース禁止条例(日釣振)

【希少野生動植物保護条例】

鹿児島県において既に制定されている条例で、魚類に関してはリュウキュウアユやタメトモハゼが規制の対象になっています。

なお、条例では下記のように定められていますので、釣りが捕獲(及び損傷)に該当するものと考えられます。

(捕獲等の禁止)
第11条 指定希少野生動植物の生きている個体は,捕獲,採取,殺傷又は損傷(以下「捕獲等」という。)をしてはならない。ただし,次に掲げる場合は,この限りでない。
(1) 次条第1項の許可を受けてその許可に係る捕獲等をする場合
(2) 人の生命又は身体の保護その他の規則で定めるやむを得ない事由がある場合
2 前項の規定に違反して捕獲等をされた指定希少野生動植物の個体(その加工品であって規則で定めるものを含む。)は,所持し,譲り渡し,又は譲り受けてはならない。

http://www.pref.kagoshima.jp/ad04/kurashi-kankyo/kankyo/yasei/zyorei/honbun.html

鹿児島県で条例の対象になっているタメトモハゼはルアーフィッシング対象魚として知られていますが、沖縄県においては2019年現在は特に問題はありません。

しかしながら、2019年10月の沖縄県議会において「沖縄県希少野生動植物保護条例」が可決。これから対象となる生物が絞り込まれ、2020年11月より施行される、とのことです。

なお、対象となる生物(魚種)については絶滅危惧種等を記載したレッドリストをもとに抽出するようで、鹿児島県で条例の対象となっているタメトモハゼ(及びゴシキタメトモハゼ)やホシマダラハゼなどのハゼ類、リュウキュウドロクイ、ウラウチフエダイ、テッポウウオ、オオメジロザメなどが検討の対象となっているようです。

対象となる生物については、一般県民に向けたパブリックコメント(意見募集)が行われるとのことです。

【遊漁船業の適正化に関する法律】

釣り船の運用について定めている法律です。

1988年に海上自衛隊の潜水艦「なだしお」と釣り船「第一富士丸」が衝突した事故を契機に制定されました。

遊漁船業務主任者を置くこと(要研修)、1人あたり3000万円以上の保険をかけること、県に登録することなどの定めがあります。

遊漁船業を開業するさいに
県から配布される書面

遊漁船業とは、釣り客を案内することにより収益を得る行為(ガイド)をさしますが、どこまでが収益性がないかという解釈については、「燃料代を割り勘する程度」とのこと(遊漁船業の講習会での話)

なお、管理人モソも元遊漁船業者で、 遊漁船業務主任者の経験があります。

モソの遊漁船時代の愛艇
遊漁船ナンバーがある。

【外国人漁業の規制に関する法律】

日本国籍を有しない外国人が、日本の海域で漁業を行うことを規制する法律です。大量に海産物を獲る方法が規制されており、軽微なものは含まれていません。

実はこの法律では、外国人が撒き餌を用いて釣りをすることを禁じています。

たとえば、沖縄において観光産業にもつながっているグルクン釣りのコマセや、パヤオでのチャミング、実は違法行為となってしまいます。

遊漁船業を開業するさいに
県から配布される書面

トローリングも×っぽいですね・・・

遊漁船業の許可を受けるさいに県担当課より同法についての指導がありますが、「外国人観光客を誘致したい」という意図もあるためか、やんわり言われた程度。この法律を守っている遊漁船自体が少ないのではないでしょうか。

船に関するルールでは船長の責任が重要ですが、検挙された場合どうなってしまうのか・・・(懲役3年以下または罰金3000万円以下、らしいです)