Release: 2019/05/13 Update: 2019/08/07

釣りの安全とマナー勉強会(前編)

こんにちは。モソです。

思いつきから始まった「釣りの安全とマナー勉強会」が5/12(日)に開催されました。今回はこの勉強会の要旨(前編)をお伝えいたします。

なお、動画撮影も行っておりますが、書きは動画の文字起こしをベースにまとめた要旨となっております。

【主催者あいさつ】

久米島 ぼびぃ(ボ)

久米島在住のマニアックアングラー。釣りはもちろん自然にも精通し深い知識を持つ。”生き物のにおいがわかる釣り師”として、キクザトサワヘビ調査などにも携わる。

https://kumejimafishing.ti-da.net/

ボ:釣り場の環境問題が言われ叩かれたり悪くなったりしており、賛同し参加させていただいた。

釣りさぁ~部 友利(友)

石垣島出身アングラー。釣り動画の配信などを行う。フカセ釣りを中心に様々な釣りに取り組む。各ポイントでの清掃活動の企画、実行なども行う行動派。

https://www.youtube.com/channel/UCgH5I98hE2sNpGfRY4b97Tw

沖縄釣りさぁ部でyotuubeやFB 釣りの楽しさを伝えるために動画を配信していますが、それがきっかけて釣り場が潰れる等クレームも入り、メンバーで清掃活動を行っていた。焼け石に水な状況なので、皆さんのお力を借りたい。みんなでやれば何とかなるのではないか。

沖縄エギング 赤侍(赤)

沖縄のエギング業界の開拓者。キーストンフィールドテスターとして自信がプロデュースするエギも。その経験から大学等の研究機関にも協力。SNSでは笑いを起こす熱い漢。

http://akasamurai.com/

昨今の釣り禁止やゴミ問題等、そういう事を皆さんと共有して、これからもっと仲間を増やして変えていけないかと思い参加した。

南部の釣れないルアーマン キクヤマ(キ)

ルアーフィッシングユーチューバーでブロガー。釣れないといいながら、かなり釣っている。この企画に真っ先に手を上げた人物。行政との折衝を得意とする。

https://nanbuno.ti-da.net/

キ:物腰がひけるが、一個人で何ができるか考えながらできたらと思う。

モソの中の人ことサコム(サ)

沖縄ルアーの分析者。オニヒラアジなど各パターンのメソッドの基礎を開拓。釣り漫画「ラッキーキャッツルアーフィッシングスクール」の作者で漫画家でもある。当サイト管理人。

http://tsurico.com/

言いだしっぺです。安里川ファンクラブという団体を作ったり、環境を守りながら釣りをずっと楽しむことができればいいなと。あまり硬くならない感じで進めたい。

【釣り禁止の現状・事例紹介】

友:沖縄県に漁港はどれだけあるかご存知の方はいますか?

 県内137箇所あり、うろ覚えで申し訳ないが62箇所か63箇所ある。

 安田漁港から喜屋武漁港まで釣り禁止となる動きがある。それを何とか止められないかと、このプロジェクトがスタートした。


http://tsurico.com/tsurikinmap/

 事例としては与根漁港を紹介したい。

 与根漁港は釣り禁止だったが、地元の方を通して漁協長へ連絡を取り、清掃活動を行った。

 清掃活動の結果、「これだけ釣り人がゴミに関心があると助かる。本当は釣り禁止にしたくないし僕らも釣りをしてきた。」とのこと。

 他の漁港でも漁師さんは釣り禁止にしたくないが、一部のルールを守れない釣り人の行為により禁止が出ている。少しでもゴミを持ち帰る、当たり前のことですが見つけたら拾って返る。捨てる人より拾う人が多ければゴミが減る。

 与根漁港の清掃のさい、最後に「一度釣りを禁止になった漁港を解除するのはなかなか厳しい」と厳しい言葉をいただいた。

サ:ちなみに最近は西原漁港、前は遊泳禁止だけだったが釣り禁止看板が設置された。

写真:Yさん

 金武浜田は新たな看板設置の情報をいただいている。

【烏賊人パーリーについて】

烏賊人パーリー

赤:私が釣りをはじめたのが14年前、30歳の時に釣りをはじめて、こんなに楽しいことがあるのかと毎晩釣り、エギング(イカ釣り)を楽しんでいた。同時に、ゴミ問題やポイント争いなどのいざこざにあった。

 釣りをする前はサッカーや野球などスポーツをしていたが、釣りはいざこざがあり、人に迷惑をかけたり、釣り好き同志が喧嘩するのが不思議だった。

 観察していると”声掛け”をしないことが原因ではないかと考えるようになった。顔見知りが増えて、一声かけることができれば、トラブルは無くなるのではないかと思った。

 釣りをはじめて二年目、烏賊人パーリーというイベントを開催。イベントを通して友達を作り、ゴミ問題やライフジャケットの重要性を伝えれば、今後も釣りが楽しめるのではないかと考えた。

 1年目の参加者は約50名、2年目は100名、3年目以降は200名くらいの規模となった。

親子や初心者の参加も増えて、大会としては競技よりもマナー向上、コミュニケーションの促進、ライフジャケットの必要性、ゴミ問題への警鐘を重視した。

 大会はライフジャケット着用義務がなかったので、かなり叩かれた。

 ライフジャケットを着用している人は、ルールやマナーを理解しているのでゴミも捨てないのでは。それよりも、「なぜライフジャケットが必要なのか」わからない方、初心者などをを大会に呼んで、必要性やゴミ問題をイベントを通して伝えるようにした。叩かれながらも10年間続けた。

 この活動で何かが変わるのかと思ったが、漁港の釣り禁止やゴミ問題が深刻となり、いたたまれない気持ちである。

大会後の清掃活動
ゴミの再分別状況

 チームや団体、ユーチューバーなどが各々で清掃活動などをしているが、それだけでは限界である。皆で協力し、大きなうねりに変えて、何かを変えていくきっかけにしないといけない。釣りや環境を見据えて今回の勉強会に参加しています。

 私が烏賊人パーリーの運営で嬉しかったことは、参加した子供や親子の笑顔だった。

釣り禁止の漁港が増えると、親子で釣りができない場所、笑顔が見られる場所がなくなってしまう。

 海に囲まれる島で、そういう状況になってはいけない。これからどうするか皆で協議していきたい。

【ゴミ問題について】

友:ゴミ問題で話題になるのは、フカセ釣り師のゴミが多いとか、ルアー釣り師のゴミが少ないとかあるが、そういうのは無しにしたい。

 釣り人は釣り人、釣り人の問題であるという枠組みでやりたい。

 また、漁港などには釣り人だけのゴミではななく、一般の人や漁師によるゴミもあるということも理解してほしい。

 誰が捨てたではなく、この場所を使わせていただいているということ。

漁港の側溝に捨てられたゴミ

キ:SNSでも餌釣りやルアーなどのジャンルの問題ではなく、釣り人がゴミを出さないようにする勉強会なので、意識向上につながってほしい。

ボ:同じルアー釣りの中でも、俺はこの魚を狙ってるとか、小さないざこざがありくだらない。

 同じ海で遊ばせてもらってるのに、そういうのをとっぱらって考えないと、どんどん問題は泥沼にはまり解決しなくなる。頭を切り替えて原点に返らなくてはならないと思う。

サ:私は(私が普段楽しんでいる)ルアーのパックが捨てられているのが一番腹立たしい。ポケットに入れて持ち帰れるものをわざわざ捨てる。餌釣りののゴミが餌で汚くて、ついつい捨ててしまうのもダメだけど。

 また、釣りは環境負荷をどうしてもかけてしまう。海中、水中にゴミを残してしまい鳥などにかかってしまう。

今回の勉強会は環境省の施設で開催ということもあり、センターの方からも一言いただければと思う。

環:釣り糸や釣り針により怪我をする水鳥がすごく多い。特に水辺の鳥が怪我をすることが多いが、種類を問わず釣り糸や釣り針で怪我をしている。

 また、屋我地でアジサシが繁殖する場所に釣り人が上陸し、怖がって親鳥が戻れず卵がゆで卵になってしまうケースがある。

 アジサシはオーストラリアから沖縄へ飛んできて卵を産むが、近年は受難の時代が続いている。

サ:我々釣り人は鳥のことを知るのも重要。アジサシはオニヒラアジの群れを探す指標になる。

ボ:アジサシはチービシなどでも繁殖している。砂浜に石があるところにカモフラージュしている。そこに人が近づいたら親鳥が警戒してギャーギャー鳴きはじめる。

 写真を撮ったり触ったりすると、親が育児放棄してしまう。故意に近づくことはないと思うが、上空で鳥が騒ぐようなことがあれば、気をつけてほしい。

【安全管理について】

サ:安全の問題は大きい。

 漁港等は役所や、大きい港湾は総合事務局が管理しているが、行政が嫌がるのは事故だ。

 那覇市議会の議事録で平成9年、平成11年に釣り人による事故等の対策について議論されている。

 釣り場は黙認されているだけで、許可をされているわけでもなく、みんなの海だからいいというわけではない。安全管理や事故対策は重要だと思う。

 私はいつもライフジャケットを着用しているが、皆さんはどうか。

(2割ほどが挙手)

 それぞれこだわりもあるかもしれないが、私はライフジャケットが誰かを助けるかもしれないと考えている。もし誰かが溺れていたら、ライフジャケットを救命具に使える。

 海上保安庁(第11管区)からは、自分で助けに行って二次被害を受けるよりも、何でも浮くものを投げ付けろと習った。ペットボトルの500mmでも顎の下に入れれば浮くが、ライフジャケットを投げつければそれが救助に役立つ。

 そして海の事故は118番へ通報する。河川などでは110か119番へ。

 ただ、ライフジャケットを着ていれば安全ということではない。落ちて死ぬこともある。

 今日は参考にエアソフトガンを持ってきたが、これを危ないと思う人も多いはず。でも、皆さんが使っている釣り竿もかなり危ないと思う。

 釣り竿で目を突く、仕掛けを引っ掛ける、カーボンに落雷するなどの危険があり、危ないものだという認識が必要。事故防止に気を使ってほしい。

 私の友人に釣り中に交通事故に会ってしまい、足が不自由な方がいる。それでも釣りが好きだが、交通事故にも注意が必要。那覇市議会議事録にも、港の中で(釣り人との港湾作業者との)事故について触れており、行政側としてはゴミ問題よりも事故を警戒している雰囲気がある。

赤:平安座島周辺で開催する烏賊人パーリーについて、うるま市や漁協からは橋の上からの釣りはやめてほしいといわれている。漁業者にかかって怪我をした事例が多々ある。大会でも注意喚起している。

 橋は釣れるポイントにもなっており、釣り人としては釣れる場所で釣りたいという心理が働くかもしれないが、そこには漁業者がいる。危険な場所では投げない、釣りをしないという根本的な常識が、釣りたいという欲に負けて危険行為をしてしまっている。

 また、最近は小中学生が自転車に釣り竿を持って走っている様子を見ることがあるが、あれも歩行者からするとすごく危ない。

 そういう事を若い人たちにどういう風に伝えるかを今回話し合いたい。

キ:ライフジャケットの件で、子供3名を連れて某河川でチキング(フライドチキンを使った釣り)をした時のこと。僕が釣りに夢中になっていると、下の子供が誤って姉を川に突き落としてしまった。

 潮位が低かったので何ともなかったが、いつ何時、何があるかわからないので、ライフジャケットを身に着けたほうがいい。

 特に子供は僕達が使っている膨張式、特に手動式は対応できないので、浮力材が入っているタイプのほうがより安全だと思う。

ボ:補足だが、沖縄は海の事故が多いが、実は浅いところで溺れて亡くなっている。溺れたときはパニックになり、水深30cmの場所でも溺死という場合もある。

 自動膨張だと波をかぶって膨らむことがあるが、子供達には最初から浮力材があり、転んでも顔が浮くものがよい。大人でももちろん着用が必要。

サ:子供用のライフジャケットはかなり安く、大人用でも浮力材タイプは安いので、良いリールを買う前にライフジャケットを買って欲しい。

 本日参加してくれている釣具店も、ライフジャケットをセールスしてほしい。

【漁業者とのトラブルについて】

ボ:多いのは船の係留ロープに仕掛けを絡ませて、早朝出漁する漁師さんが怪我をする。

 また、財産である船に勝手に上がりこんで釣りをする。勝手に家に上がって何かをものを漁る不法侵入と同じである。

 そうなると、釣り人のマナーが悪い、釣り禁止にしようということになる。

 遊漁船(シーバスガイド)を営んでいる大学の先輩も、船のロープにルアーが絡んでいることがあるとのこと。彼は釣具店と遊漁船をしているので大目に見ているとのことだが、内心かなり頭に来ているのだと思う。漁業者とのトラブルとして大きい事例だ。

サ:私も遊漁船業の経験があるが、ロープの長さには意味があり、触ってはいけない。

 干潮の時にロープの長さが足りなくなり、船を破損して何十万円もの修理費になってしまう。

 腕に自身があるとやりがちだが、トラブルの原因なることは避けたほうがいい。(釣れなさそうな場所で釣ることも)また腕の見せ所。

【駐車問題】

サ:また、ぼびぃさんから言われてはっとした事だが、駐車問題がある。

 駐車場がなく路上駐車してしまい、漁業者だけではなく地域住民からも釣り禁止の要望があがってしまう。

ボ:実例を挙げると、高知のアカメ釣りについて、プロ釣師のヒデはやしさんという方から、SNSで有料駐車場を使うことの喚起があった。

 富津ではシーバスを狙い干潟に下りる人のために、「釣りをする人はこの駐車場を使って」と案内があるが、それでも守らない人がいる。自治体では釣りをするなという事ではないのに、俺には関係ないという人がいる。

 駐車問題は、地域住民からの苦情で釣り禁止になる要因の一つだと思う。

【釣り禁止の場所】

サ:釣り禁止の場所にはタイタニック事故でできたSOLAS条約の場所がある。

SOLAS条約は、海の交通ルールや安全間のほか、9.11同時多発テロのあとにテロ対策が定められている。安謝新港や中城湾新港の一部など、フェンスで囲まれている所は、釣り禁止というか立ち入り禁止になっている(国際港)。

 また、沖縄のダムすべてが釣り禁止になっているが、釣りをしたいと進入する人が多い。これについてはキクヤマさんからお願いしたい。

キ:釣り禁止であるダムで釣りしている人がブラックバスを持ってSNSに上げていて、見る人が見ればダムということがすぐにわかり、問題化した。

 遠まわしに注意しに行ったが、なぜ釣り禁止なのか、根本的な部分がわからなかったので、強く注意できなかった。そこで、ダム事務所に取材を行った。

 内閣府沖縄総合事務局管理が9施設、県管理が6施設。その他大城ダムなどがある。

 なぜ全施設が釣り禁止なのか。大きな理由としては転落事故防止があり、ゴミ問題ではなかった。行政的には事故が気になるので、これが釣り禁止の理由となっている。

 その他、転落の危険や大雨による急な増水、ゴミが施設に損害をもたらすなどの影響が考えられるとのこと。

 平成14年、16年に転落事故があったとのことで、釣り人なのか一般利用者なのかまでは聞き漏らしてしまったが、安全と思ったところでも転落が起きている。

 釣り禁止場所で警察を呼ぶ可能性については、「学生であれば将来のこともあるので、注意に留めている」とのこと。担当者の最良によるものと思われる。というわけで、警察を呼ばれる可能性がある

サ:元職場にダム事務所に勤めていた人がいて、小学生でも何度も注意を無視したので警察を呼んだ事例があるとのこと。

キ:管理者からは釣り禁止と看板を設置しているが、釣り人が入っていることを把握している。警備員からの注意や、目に余るようであれば法的措置、つまり警察を呼ぶをとらざるを得ない

 警備員が清掃したさいに釣具を見つけており、報告が上がっているとのこと。僕も家が近いので散歩することがあるが、ジグヘッドやワーム、釣り糸を見つけた。

 入る人は入ってしまうので、どうやってアプローチするのがよいのか。今回の勉強会の様子を、そういう方にも見ていただきたい。

サ:追記として外来種の問題があり、オオクチバスやブルーギルは特定外来生物に指定されており、移動や放流などを行うと個人であれば罰金300万円、企業では1億円の罰金

 なお、その場でのリリースはOKだが、リリース禁止条例が定められている都道府県もある。

 外来種が増えると、生態系へのかく乱が懸念される。たとえば最近はオオクチユゴイという在来魚が人気が高まっているが、バスが増えたためにオオクチユゴイが減ったというのでは寂しい。バスは海外で釣ればよいだけで、沖縄で増やす必要がないのではないか。

 外来種は釣りに限らずペット等も逃がしてはいけない。釣り人は生き物のことをよくわかっていることが大事だと思う。本日は「沖縄島の外来魚ガイド」著者の嶋津先生もいらしている。詳しい本なので見てほしい。

【釣り禁止の根拠】

サ:話として難しいが、立ち入り禁止の根拠について考えていたほうが良い。根拠を調べているが、これというのが見つからない。

 管理者としては、看板を設置して、警告を出して、警察を呼ぶという準備をしている。たぶん軽犯罪法とかそのあたりが適応されるのではないかと思う。明確なものが見つかればまた紹介したい。

 また、釣りをするとまずい場所で、烏賊人パーリーでも注意喚起がある「橋の釣り」があるが、道路交通法にある「みだりに立ち止まってならない」というものにかかると言われる。

 私は法律の専門ではないが、恐らく船の安全な通行を妨害する「往来妨害」で、漁師さんが怪我をした場合は「往来妨害致傷」になってくるのではないかと見ている。船が通る場所での釣りはまずい。

 一方船通らない場所、小さい橋の周辺でやる場合はそこまで言われることはないと考えているが、通行人をひっかけることはありえる。

 (橋に限らず)どこでも(人や車などに)仕掛けをひっかけたらまずい。河川の釣りが流行っており、道路沿いで釣りをする人も増えたので、道路交通法にひっかかってくる。

 即座に禁止となるというわけではなく、何度も事故が起き、釣り禁止となり、釣り禁止の注意をきかなければ検挙となるのではないか。

 一番大事なのは安全管理や周囲確認。

 道だから周囲確認が必要ということではなく、どこのポイントでも同じことが言える。どこで釣りをするにしても、周囲の確認をしないといけない。

【漁業権について】

サ:漁業権には共同漁業権区画漁業権(養殖場)、定置漁業権(定置網)がある。ウニとやアワビやシャコ貝、モズクなどが漁業権設定されており、これを獲ると密漁扱いになり罰金20万円となる。

沖縄県水産課HPより

 最近はタコの一部が漁業権設定され、実際に検挙されて罰金15万円を支払った人の話を聞いたことがある。

 沖縄県の水産課のサイトで掲載されているので見てほしい。

 共同漁業権はチービシと前島周辺以外はすべての沿岸に設定されており、設定されていないチービシなどは各漁協が領有権争いをしている状況。

沖縄県水産課HPより

 法的に問題はないが、漁師どうしのトラブルに巻き込まれる可能性もあるから獲らないほうがいいと言われている。

 漁業権は地域(海区)によって違いがあり、たとえば沖縄市の海区では赤貝と呼ばれるリュウキュウサルボウが漁業権設定されている。知念はモズクは漁業権設定されていない。


沖縄県水産課HPより

 数年単位で更新されるので、県水産課のホームページで確認してほしい。

https://www.pref.okinawa.jp/site/norin/suisan/index.html

【ピトンについて】

サ:本日はルアーやフカセの方が多いが、ピトン(釣り竿を固定する金具。岩やコンクリートに埋め込むものが多い)についても触れたい。

 ピトンが飛び出していて危ないという話もあるし、管理者からすると勝手に設置しているということで注意される。

 測量などでも杭の設置に許可が要るので、これからの課題として、何かうまい具合にピトンに変わる釣り方の工夫ができないかなと思う。

【場所取りトラブルについて】

ボ:皆さんも経験あると思うが、いい場所で釣りをしたいがバッカン(撒き餌などを入れるケース)などが置いてあり、「俺の場所」と言われることがある。

 何の拘束力もないはずなのだが、それがトラブルになっている。

友:伊江島のカーエーポイントは最近釣り禁止となってしまったが、カーエーダービーが始まると、前々日から、ひどい時には1週間前からバッカンが置かれていた。これが島の人の怒りにもつながり、釣り禁止になったのではないかと思う。

 釣りポイントの取り合いはお互いのミュニケーションやルール作りをしていかなければならないのではないかなと。

 釣り人なのでどうしてもいいポイントに入りたいという気持ちはわかるが、何のために釣りをしにきたのか考えてほしい。楽しみにきたはずなのに、人ともめて面白くない思いをするのか、別の場所で釣ったほうがいいのか。

 僕は腕があればどこでも釣れると思っているので、気持ちを切り替えていけば楽しめる。

赤:私はエギングメインだが、フカセや餌と違いランガン(移動しながらの釣り:ラン&ガン)したり、正面だけではなく扇状に投げることもある。

 有名どころでは扇状に投げられず、これがトラブルに繋がることもあるかもしれない。

 ランガンの釣りなので場所取り問題が少ないが、他の釣りで見られる「物を置いて場所をとる」という発想はどうなのか。すでに釣り人がいるならわかるし、隣に入ってくるにしても、スペースがあって一声もらえれば何の問題もない。

 今度も暗黙の了解を続けるのは、トラブルのもとになる。はっきりとしたルールを定める必要があるのではないか。

サ:場所取りのため置いてある道具を海に落としたり、盗まれることがあれば、余計にトラブルが大きくなるのではないか。道具による場所取りは良い方法ではないと思う。

 釣り人の内輪もめだけだったのが、泥棒や船に上がる行為につながり、釣り人への風評被害に繋がってしまう。

赤:本土ではポイント争いで死亡事故が3~4件起きている。

 それほどポイント争いは大きな問題になっている。沖縄から変えていかないとずっとポイント争いは続く。

【あいさつ、コミュニケーションが重要だ】

サ:これを解決しようと思ったら、あいさつやコミュニケーションに尽きるということですかね。

赤:そうですね。相手を知らないから文句もイライラも出る。同じフィールドで顔見知りになり理解が進めば、そこまで目くじらを立てることにはならないと思う。

 「今日どうだった?」とかコミュニケーションをとる。声を掛け合うことで悪い気持ちもわいてこない。

 声もかけられず誰かもわからない中では、悪意のない釣り人であっても誤解を生んでしまう。

 「隣で釣っていいですか?」とか「あと10分くらいで帰りますよ」などのコミュニケーションがとれれば、喧嘩やトラブルも無くなると思っている。

ボ:最近の傾向は、SNSで釣果情報を上げたときに、全く面識ない人から「どこで釣ったんですか」「何で釣ったんですか?」と聞かれることがある。

 これはコミュニケーションではなく、一方的に情報を得たいだけでしかない。

 初めて会う方でも、コミュニケーションがとれた中で情報交換をする分には、答える側もすんなり答えられるし、教わる側もいい人なんだなと思ったりする。

 今の時代、若い人を中心にコミュニケーションを取らない人が多い。

 声をかける事は勇気がいる事かもしれないが、合わない人とは仲良くする必要もないのだから、趣味があう人と仲良くできれば、すごく楽しい世界が広がる。

 「悪い人の会」というクラブでは釣りしたり飲んだりしている。釣りのジャンルは違っても、共通するものがあるので、すごく楽しくコミュニケーションが取れている。

 はじまりは挨拶であると思う。

【後編に続く】